願いごと

飾られた短冊をふと見上げると、
なんともやさしい願いごとが最初に目に映った。


“ かみさま いつもありがとう ◯◯ ”

 

 

 

 


子供の頃はよく願い事をした。


『〜になれますように』
『〜でありますように』


願いごとってほとんどの場合はこうやって書くものだと思うし、
当たり前のように 『〜ますように』で終わるものだ。
それが願いごとなんだから。


大人になってからも七夕が近づいてきて笹の葉と短冊を見つける度に、何かしらの願いごとを書いてきた。


僕の初めての夢(なりたいもの)は消防士だった。
幼稚園の頃の遠い記憶だけど
はっきりと覚えている。
深い意味はなく、単純にカッコよかったからだと思う。


でも今思えば自分の人生は
何か人のためになりたいと願い
いつも形のないものを追い求めていた。


誰かの心に届けようとすることが
自分自身の喜びやしあわせと繋がってる。
それが届くかなんてわからないし、響くかなんてわからないけど。


結局はなんだっていいのだと思う。
仕事の種類や、やってることはきっとなんだっていいのだ。
そこにぶれない何かがあれば、どんなことにもきっと通ずることはあるはずだから。

 

 


なんだか話がそれたけど、
僕が言いたいのは、求めないということ。


『知足』という言葉がある。


足るを知る。
多くを求めず、今あるもので既に満たされていることを知り、
自分の内側にある幸せに気づける心。

 

 


自分が何かになりたいとか
何かが欲しいという願いごとでなく、
ただ神さまへ感謝の気持ちを伝えようとするその短冊に感動すら覚えた。


全部ひらがなで書かれていた。どんな子なんだろう。
あったかい。
この子はきっと素敵な大人になっていくんだろうな。

 

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僕はやっぱり生まれ変わったら消防士になりたい。

 

 

 

 


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